【天穂のサクナヒメ】植えよ 根付けよ

粟飯!水!団子!

みなさんの主食って何ですか?パン?芋?トウモロコシ?私はパンと芋とトウモロコシがとても大好きですが、やっぱり主食といえば米!ふっくらつやつやとした白米への憧れ!は細胞に刻み込まれている気がします。農家育ちではありませんが、新米を食べている時の喜びは理屈じゃないですしお茶碗の隅々までいただきます。雑穀米も好き。
そんなおいしいお米を作る稲作に携わりながら戦う和風アクションRPG『天穂のサクナヒメ』。米作りで良い米を作ることが主人公サクナヒメの力となり、鬼が蔓延る火山島ヒノエ島を戦って進むことになります。時間の流れが早く季節があっという間に過ぎ去っていきますが年々おいしくなっていく米に確かな達成感を得られますし、それと同時に強くなって自信もつくサクナヒメや周囲のひとたちの様子がマジで!!最高です!!稲作とアクションのすばらしさは勿論、ヤナトらしい叙情たっぷりに丁寧に描かれるストーリーが世界観を余すことなく生かしています。友情!努力!勝利!ではありますが、酸いも甘いも嚙み分けた味わい深い物語でした。音楽も大変素晴らしく、最初から最後まで絶対音楽聞きながらやるしかないぐらい重要。ずっと耳に馴染む音楽を聞いてきたからこそのヤナト田植唄……こんなの魂に刻まれるしかないじゃないですか……!!

油で揚げ物食べたい!ってなるのが良い。

ヒノエ島にいる敵である鬼たちのデザインもみんな可愛いですよね。ウサギとかシカとかクマとか、基本動物の姿をしています。サクナヒメの武器のデザインも刀や銃などの武具ではなく徹底して農具が使われます。このシステム、ルーンファクトリー好きとしてはめちゃくちゃ胸熱なとこ。お面や笠を被ると特殊な効果がついたり色々な武技が使えたり、戦闘も色々工夫出来るのが楽しい!アクション苦手なこともあり空飛ぶ鬼が苦手なため折編笠が外せない。羽衣アクションも最後まで難しかったですが、瞬時に移動できるとこ便利だった。
あまりに本格的すぎる稲作シミュレーションの良さは、農家じゃなくてもわかる代物。本格的で奥深いためひたすらこの稲作だけ出来るモードがあっても良い(クリア後はそれに近いかも?)。米の病気に気を付けながら肥料を加えたり害虫対策に合鴨を放ったり、田起こしや精米が新たな機械で少しずつ便利になっていくのが面白い。
あと夕餉の料理!!料理の種類豊富過ぎません!?酒や異国の料理まで揃ってたり、団栗すらおいしそうだったり、とにかく料理が!!おいしそう!!文字列だけでなくしっかりグラフィックにも反映されていて夕餉の席でどの料理かわかるのも良いし、各々食の好みで発する言葉が違ったり、ひとりひとり食べる早さや器の大きさや質も違う(サクナヒメは神なので良い漆器)……みんなで囲炉裏を囲んで会話する夕餉の時間がとにかく良くて、縁の下の力持ちのような安心感と人間たちとの絆はここに詰まっていると信じています。毎日手腐の団子を食べ続けた数年間も、遥か昔……

休憩時間の様子もほほえましい。

共に暮らし収集も手伝ってくれる五人の関係性も良かったですね~侍で元盗賊なのに心優しい田右衛門、明るく博学な宣教師ミルテ、戦災孤児だがふてぶてしいきんた、きんたのことが大好きなゆい、喋れずとも動物と心通わせられるかいまる。彼らと共に過ごすことで、両親がいないサクナヒメもかけがえのない家族のような仲間を得ることになります。剣であるタマ爺もとてもかわいいですよね。アイテム説明欄がタマ爺の説明っぽいとこが良い。
お米を愛するヤナトの民もそうでない民も、神も人も栄えよ 永久に──という感慨を得られるこのゲーム。感謝と祈りと豊穣の力に満ちていました。

『天穂のサクナヒメ』公式サイト

タイトルとURLをコピーしました